Low High Who
Low High Who
商品名:Low High Who 生産者:越後伝衛門 生産地:新潟 / 新潟市 酒米:非公開 特定名称:非公開 アルコール度数:14% 保存方法:要冷蔵 |
試験醸造酒すべてを総称してPassage(パサージュ)としました。
具体的な実験名として都度ネーミングを変えています。今回の実験名は「Low High Who(ローハイフー)」。
実験テーマですが「膨らみと涼しさをもつ、飲み飽きしない酒」のコンセプトを深化として、山廃で酒母を立てました。生酛に比べて山廃は様々なバリエーションがあります。その中で「高温山廃」と呼ばれる製法を採用しました。通常の高温山廃では酸度とともにアミノ酸も多くなりがちですが、伝衛門独自の造りにより、低アミノ酸の「涼しい」酒になるよう設計しました。
▼「LHW(Low High Who)」の名前の由来
Low:低アルコール、低アミノ酸、低温長期醪
High高温山廃、高温麹法
Who:加藤晃葵(下等高貴、LOW-HIGH)
また、ローハイフーは南米インディオの言葉で「愛している」という意味もあるそうです。
▼LHW-DA(dry acid) 官能評価
タンク1本目、日本酒度+5、酸度2.20、アミノ酸度0.80、アルコール14%
上立ち香は穏やかで若い香り、レモン、花、白ワイン系の香り、奥からややウエハース。含むと軽快な酸が立ち上がり、微量とはいえクエン酸のニュアンスを感じる。まだ硬く、立体的なストラクチャは弱いながらも、かすかな奥行を感じられる。終盤域は酸で切り、余韻域には渋がじわりと舌に響く。アミノ酸過多の酒に多い、舌へのジリジリ感はなく、およそ山廃とは思えない涼しさをもつ。度数を低く(14%原酒)設計したものの、もう少し高くてもよかったと反省。軽快なので暑い時期のさっぱりした料理などとあわせても良いですし、からあげなどとあわせてもレモン様の酸が脂っこさを締めてくれます。
▼総評
LHWは全体的に酒が細い。高嶺錦はいままで使った米のなかで一番使いにくかったです。の割に味乗りしなかったので難しい米でした。解決法としてはカプで香りを乗せる、磨いてキレイを突き詰める、あるいは菩提酛(奈良式)で酒母立てる、変異種の美山錦に変える。一方で飲んだあとの抜け感は涼しいので、この時期には相性良いと思う。寝かせてどうなるかも見てみたい。微量のクエン酸なのに、思いのほかきちんと存在感を出していたのも収穫でした。山廃らしからぬ低アミノ酸は実験としては成功したので、この製法をベースにさらなる立体感の構築、どこまで甘を残すか、度数設定、などなどご意見を聞きながらR6BYに備えようと思います。
(生産者資料より抜粋)
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